携帯電話の動画撮影でジャンプ力がわかる?!~ジャンプの高さと時間の関係~
質問がありましたので記事にしました。
pic.twitter.com/bnQ0fNWJZG— どくすく@Dr.Squat (@dr_squater) 2019年2月18日
twitter内で説明するには文字数がとても少ないので、ブログで書きますね。
— どくすく@Dr.Squat (@dr_squater) 2019年2月19日
本日中には書けたら書きたいと思います。
簡単に説明しておくと、跳躍高と着地の時間の関係が、「H=g×T×T÷8」という関係が成り立ちます。高校物理の範囲でわかります。
あくまで参考程度の跳躍高と思ってください。
物理を勉強したヒトであれば簡単な話ですが、物理を勉強してないヒトにはわかりにくい話になってしまうことを予めご了承ください。
物理のお話
重力加速度:g
跳躍高:H
離地してから着地するまでの時間:T
離地する瞬間の速度:V
体重:M
とします。
エネルギー保存の法則より
よって、
ジャンプした時に頂点にいるとき速度は0であり、かつかかる時間は離地してから着地するまでの時間の半分なので、
上記の条件を代入すると
Hについて解くと
となります。
フレームレートとは?
基本的にどの携帯電話の動画撮影も普通であれば60fpsです。
(60fpsとは、60 frame per secondsの略で、1秒間に60フレーム写真があるという意味です。つまり、1フレームは1/60秒ということになります。)
今回ツイッターに挙げた動画の場合、ジャンプの動画自体は全部で140フレームでした。
そして、離地したのが、55フレーム目で、着地したのが98フレーム目でした。
つまり空中に43フレームいた事になります。
PCにて詳細をみると、57 フレーム/秒と書かれていたました。
つまり57fpsということです。
(60fpsに設定してありますが、色々な条件の結果1秒間に57枚しか写真が撮れなかったようです。)
この動画内では、1フレームは1/57秒ということになり、43フレーム空中にいたということは、43/57秒間空中にいたことになります。
重力加速度について
重力加速度は地域によって違います。
重力加速度を決めるのは地球の緯度であり、ネットで検索すればわかります。
ジャンプした場所は北海道であり、北海道の緯度はでかすぎて考えづらいので札幌の緯度を利用すると、重力加速度は、約9.805[m/s2]となります。
(ちなみに東京は、約9.798[m/s2]です。国内であれば遠心力の関係で一番高く跳べるのは沖縄となります。)
跳躍高の求め方
最後に実際に跳躍高を求めてみます。
代入すれば良いので、
跳躍高 = (札幌の重力加速度:9.805m/s2) × (43/57s)2 ÷ 8
計算すると
約0.698[m]となります。
つまり、69.8cmとなるわけです。
これで、動画によってジャンプ力がわかるわけです。
注意点
この測定方法は必ずしも正確な跳躍高はだせません。
まず離地と着地のタイミングが動画によってしか判別できないため、おそらくここで跳んだ、おそらくここで着地したと判断することになり実際に跳んだ瞬間よりも数フレームずれる可能性があります。
また着地の姿勢によっては高くジャンプしたと誤って計測される可能性もあります。
正確なジャンプ力を測定したければヤードスティックなどに頼る必要があります。
動画による計測方法は参考程度のジャンプ力だと思ってください。
さらに注意
さらに言えば、ジャンプを計測する上で60フレームはかなり少ないです。
1フレームずれるだけで計算上2cmも誤差がでます。
30フレームの動画であれば4cmもずれます。
iPhoneにはスロー撮影という240fpsで動画撮影できるものがありますが、それだと1フレームのズレは5mm程度にまでなるのでより正確にジャンプ力が知りたければ240fpsで撮影することをおすすめします。
まとめ
勘弁にやろうと思えば、
跳躍高[cm] = 122.5 × 空中にいる時間[秒] × 空中にいる時間[秒]
となります。
空中にいる時間は動画を撮影してうまいこと求めてみてください。
基本的にはフレーム数とfpsさえわかれば計算できます。
感想
時代の進歩はすごいもので、iPhoneひとつでだいたいのジャンプ力すらわかってしまうから驚き。
自分にアプリをつくる技術があれば、ジャンプする動画を撮影し、ジャンプ力をだしてくれるアプリなど作りたいが、iPhoneアプリをつくるプログラミング言語の勉強となると、さすがに時間がないためできません。
発想は難しくないので簡単に作れるはず。
だれか作ってくれないかな?
最後に一言
かがくの ちからって すげー!