【集大成】ジャンプ力が伸びない時のトレーニング方法【8選】
どんだけトレーニングしてもジャンプ力が伸びない!
どくすく(@dr_squater)です。
今回の記事は、自分の10年間のジャンプトレーニングに対する知識の集大成といっても過言がないです。
現在ダンク目指して減量中ですが、限界まで減量してもボースハンドダンクができなかった時のために対処法を考えておきます。
(ちなみにワンハンドダンクは今回の減量でほぼ間違いなくできると考えています。)
減量に関して少し考察すると前の記事でも触れましたが、だいたい起床時の体重が71kgになった時にできる予想です。
そして、現実的にこの体重は不可能だと考えています。
現在腹筋がかろうじて分かる程度の見た目で、起床時の体重が80kgです。
ここから9kgの減量は無理です。
大学生時代に68kgまで絞ったことがあるのですが、その時より明らかに筋肉がついています。
さらにYOUTUBERの今古賀翔さんSho Fitness(自分と同じ身長の182cmで非常に参考になる)の動画(9ヶ月間の筋トレの成果。My workout Progress in 9 month.)を見ても、自分と同じ筋力がある時で絞れて75kg程度なので、自分もそこに落ち着くと思います。
余談ですが、どくすくは翔さんの大ファンです。ツイッターも一番最初に登録しました。
最近相互フォローになり、ちょっとした感動を覚えました。
いつか福岡県にあるEVERLIFTに行ってみたいです。
前置きが長くなりましたが、減量だけではどうやら夢であるボースハンドダンクができなさそうなので、その後の対応を考えようということです。
この記事の対象者と大前提
対処法を考える前に、まずジャンプ力が伸びなくなる大前提をお話します。
当たり前ですが、まったくトレーニングをやったことがない人であればおそらく何やってもジャンプ力は上がります。
ランニングの習慣を取り入れるだけでジャンプ力はあがるでしょう。
今回の記事の対象者は、ジャンプトレしてるけど、伸び悩んでしまった人向けです。
大前提として、
- ジャンプ力を上げようとして既に半年以上経過している。
- 基礎的な筋トレはしている(スクワット・ベンチプレス・デッドリフト)
- スクワット(フル以上のしゃがみ込み)はすでに自重の1.5倍以上は余裕でできる。
- クイックリフト(クリーンやスナッチ)をある程度正確に行える
- パワークリーンがスクワットの66%程度の重量でできる
- プライオメトリクストレーニングを取り入れている
上記のことをすべてやっていて、なおジャンプ力が上がらない人向けの記事です。
上記を全てやっていない人は、まずは大前提をすべて行ってください。
どれもやれば誰でも絶対ジャンプ力は上がります。
またこちらのサイトも非常に参考になります。
【第87回】《まとめ》ジャンプ力を向上させる方法—ピラミッド型モデルで自分に足りない部分を知る
正攻法① 高重量クォータースクワット
クォータースクワットをバカにすることなかれです。
以前のどくすくはクォータースクワットをバカにしていました。(フルスクワット至上主義~クォータースクワットやるやつは雑魚なのか~)
しかしこの記事(フルスクワット vs クォータースクワット フルスクワットがベストとは限らない?)を読んで考えが変わりました。
内容を端的にまとめると、
- あまりトレーニングしてない人はフルスクワットの方がジャンプ力上がる。
- ある程度トレーニングした人は、クォータースクワットの方がジャンプ力上がる。
といったものです。
どんなトレーニングもメリット・デメリットあるので、しっかり考えることが重要とこの時思い知らされました。
また、最近は実際にクォータースクワットも取り入れています。
気をつけたいのは、フルやATGの倍近く担げてしまうことです。
そんな重量普段やらないので、関節がぶっ壊れる危険性があります。
なので自分は、デッドスタート(ピン・アンダーソン)のクォータースクワットを取り入れています。
これならボトムでの関節の負荷を避けられます。
また、高重量のハーフスクワットも最近はやっています。
正攻法② 本格的なプライオメトリクス
大前提でもお話しましたが、自分はまだ本格的なプライオメトリクスをやっていないので紹介します。
現在、どくすくがやってるプライオメトリクストレーニングとしてはボックスジャンプのみです。
しかもボックスジャンプに関しては、プライオメトリクストレーニングといっていいか微妙なところです。
プライオメトリクストレーニングの代表的なものは「デプスジャンプ/ドロップジャンプ」でしょう。
現在やっていない理由としては、このトレーニングに耐えられるだけの体重ではないこと(体重が重すぎて関節への負荷がすごい)
関節にかなり負担のかかるトレーニングなので、関節負荷のほぼないボックスジャンプを採用しています。
プライオメトリクスは基本的に、着地時のSSC(Strech Shorting Cycle)という伸張反射を極限まで高めようという神経系のトレーニングです。
つまり着地が大前提なわけで、膝関節に甚大なストレスがかかります。
BMIが23を超えている人は取り入れるべきではないと、どくすくは考えています。
さらに言えば、プライオメトリクスをやった群とウエイトリフティングをやった群で比較した結果、どちらもジャンプ力が上がる差はなかったという報告もあります。
また、こちらのサイトで簡単な日本語訳をしてくれています。
クイックリフトとプライオメトリクス、どちらがジャンプを高くする?
(まだ自分はしっかり読んでないので、そのうち記事にします。記:2019年11月29日)
これらの理由から、現在ウエイトリフティングやっているので本格的なプライオメトリクスはやっていないわけです。
実際にはウエイトリフティングとプライオメトリクスは違った作用でジャンプ力を上げるので、限界まで減量しきってボースハンドダンクできなければ本格的なプライオメトリクストレーニングを取り入れようと考えています。
正攻法③ ジャンプアタック
2001年に発売された書籍で相当古いですが、バスケットをやってる人では知らない人がいないほどの超有名な選手マイケル・ジョーダンのトレーニングコーチが書いた本です。
このトレーニングによってマイケル・ジョーダンのジャンプ力が96cmから122cmに伸びたそうです。
そもそも96cm跳べる時点でめちゃくちゃすごいですが、そのような状態からさらに+28cmも伸ばしたというのが驚きです。
この本の価値に関しては、2001年というまだインターネットがそこまで普及していない時代に、一般の人がジャンプトレーニングでジャンプ力を伸ばせることを知らしめたというところでしょう
現在は様々なインターネットサイトや書籍、論文などを手に入れることができますが、当時のジャンプ力を上げたい人たちにとって必携の書であったことは疑う余地がありません。
内容を端的にまとめれば、「重量にこだわらず、スピード重視で筋トレをやれ!スクワットのスピードが大切だ!」です。
「何回ではない。何秒だ!」とマイケル・ジョーダンにこの本の著者であるTIM.S.GROVER氏は述べています。
内容はじゃっかん古く、最新のエビデンスにのっとっていないことも書かれてはいます。
とはいえ、マイケル・ジョーダンのジャンプ力を+28cmも伸ばしたんですからやって見る価値は大いにあるでしょう。
ちなみにどくすくも大学生のころにチャレンジしましたが、シンスプリントを誘発し中断しました。
かなり強度が高いトレーニングのため、いきなりすべてをこなすのは不可能でしょう。
また、アップデート版として、2014年に英語版が発売されています。
英語力は絶対に必要ですが、日本語版ジャンプアタックの続編ともいうべき内容です。
そして、日本語版で言ってるトレーニングとかなり違ったトレーニングになっています。
時代がすすめば、トレーニング内容も変わっていくのはアタリマエのことですね。
Jump Attack: The Formula for Explosive A…
正攻法④ 減量してるならやめる
ジャンプ力を上げる確実な方法は減量、ダイエットです。
ジャンプすることだけに限っていえば、脂肪は単なる重りでしか無いので、痩せれば当たり前のようにジャンプ力は上がります。
気をつけなければならないのは、筋力が低下してしまうことです。
どれだけ気をつけて減量しても、筋力低下は免れません。
かくいう自分も、89kgから80kgまで減量しましたが、ATGスクワットのMAXが170kgから150kgまで落ちてしまいました。
これはやむを得ませんが、それでもジャンプ力は上がるでしょう。
正しいダイエットに関しても、そのうち記事にしたいと思います。
ちなみに正しいダイエットに関してはこの本が非常に参考になります。
除脂肪メソッドハンディ版 リバウンド知らずの“脂肪撃退”マニュアル [ 岡田隆(…
自分がダイエットの記事を書くまでもなく、ここに書いてることが全てかと思っています。
また、減量すればジャンプ力は上がりますが、それもそのうち限界がくるでしょう。
脂肪が0になることはありませんし、そもそも落とせる脂肪量にも限界があります。
限界まで絞ってダンクできなかったら、減量やめてしまってももしかしたらジャンプ力が上がるかもしれません。
理由としては、筋肉や肝臓のグリコーゲンがダイエット中はほぼ枯渇しており、そこに急激にグリコーゲンが補充されれば大幅な筋力アップが期待できるはずだからです。
グリコーゲンを補充すれば、水分も引き込まれるため一気に体重が増えるかもしれませんが、自分の体験ではジャンプ力が上がりました。
大学生時代のお話ですが、68kgまで減量し最高到達点が約330cmになったことがあります。
そして、減量をやめて74kgになった時が感覚的に一番跳べました。
自分でも驚いたのですが、試合中に相手選手がレイアップしたところを遅れてジャンプし、空中にあるボールをボードに向かって叩きつけることができました。
動画が残念ながら無いですが、あの時のことを思い出しても、多分人生で一番高く跳んだ瞬間だと思います。
最高到達点も実際には図ってませんが、335cmには達していた気がします。適当ですが。それぐらいあの瞬間は跳べていました。
最高に跳べたのは実はその1回だけで、試合による興奮や色々な条件が重なった結果かもしれません。
というわけで、限界まで減量したら筋力アップ目的にご飯の食べる量を増やしてもいいかと思います。
正攻法⑤ 弱い筋肉を探す、ボトルネックの存在
ハムストリングスのトレーニングを始めて気がついたのですが、自分のハムストリングスの筋力が異常に弱いことが判明しました。(こちらの記事参照:ハムストリングスの強化でジャンプ力はアップするのか?〜検証と考察〜)
ジャンプは全身動作であり、どの筋肉も使用されています。
その中でも特に重要なのは、足関節・膝関節・股関節なのは言うまでもないでしょう。
ジャンプするときは、足・膝・股関節が全て伸展し、トリプルエクステンションの状態になります。
(その後は反動で膝が曲がったりしますが。)
足関節を伸ばすメインは腓腹筋、膝関節を伸ばすのは大腿四頭筋、股関節を伸ばすのは大臀筋とハムストリングスです。
ジャンプ動作に置いていちばん大切なのは股関節、続いて膝関節と考えています。足関節はおまけぐらい。
つまり、大腿四頭筋と大殿筋とハムストリングスがジャンプにおける最重要筋肉と言っても過言ではないです。
そして、最近考えているのはこれらの筋力のバランスも大切なのではないかということです。
どくすくは最近までとにかくスクワットやっておけばジャンプ力が上がるだろうと考えていたのですが、そのせいで大腿四頭筋とハムストリングスの筋力比がえげつねぇことになっていました。
大腿四頭筋に対してハムストリングスが弱すぎるわけです。
詳細は上記記事を参照していただきたいですが、ジャンプするのに最適な筋バランスというものがあると考えています。
最高のジャンプをするための最適な筋バランス(HQ比:ハムストリングスと大腿四頭筋の筋力比)は不明ですが、一方だけ強いというのは明らかに問題があると思っています。
strengthlevel.comというこちらのサイトで、比較対象することができます。
たとえば、スクワットとデッドリフトを比較した場合このような表示をしてくれます。
これで、一般的な人の筋バランスは把握できます。
ちなみにどくすくはスクワットMAXが150kgで、ルーマニアンデッドリフトMAXが90kgです。
上記サイトで比較すると、ルーマニアンデッドリフトは通常であればスクワットMAXの-10kg程度、つまりどくすくの場合140kg程度できるのが通常です。
通常140kg程度できなければいけないのに、90kgしかできないというのは明らかに筋バランスが悪いです。
何も問題ない人が大半でしょうが、自分みたいにある特定のトレーニングばかりやってしまった人は一度チェックしてみると良いと思います。
そのうち簡単なチェック表を作成します。(記:2019年11月29日)
正攻法⑥ ストレッチし柔軟性を高める〜目指せバレリーナ〜
ストレッチには賛否両論があります。
静的ストレッチは筋力を下げるだの、動的ストレッチはジャンプ力を上げるだの。
一番確実なのは、ジャンプ力を上げるためにはジャンプの前にしっかりとハムストリングスのストレッチをすることです。
これに関してはしっかりとしたエビデンスがあるはずですが、論文忘れたので掲載できません。
また先ほど紹介したジャンプアタックでもストレッチの重要性をものすごく問いています。
これもジャンプアタック特有ですが、なんと筋トレと筋トレの間にストレッチを組み込んでいます。
ストレッチとジャンプ力の関係の最新のエビデンスを追えてはいませんが、マイケル・ジョーダンのジャンプ力が28cmも上がったなら信じても良いでしょう。
また、柔軟性で頭に浮かぶのはバレリーナです。
バレリーナを直接目で見たことがあれば、容易にそのジャンプ力が想像できるはずです。
ストレッチ、そして柔軟性の獲得でももしかしたらジャンプ力は上がるかもしれません。
正攻法⑦ 普段鍛えていないところを鍛える、中殿筋・腸腰筋・梨状筋など
こちらも筋バランス的なお話です。
トレーニング好きな人はたくさんいると思いますが、いわゆるコアトレが好きな人はあまりいないでしょう。
体幹とかコアとかはあまり使いたくないですが、いわゆる外表面に出ているでかい筋肉ではなく、姿勢を保持するような筋肉を指し示す事が多いです。
特にその中でも片足で姿勢を保持するときによく使われるのが中殿筋です。
基本的にこの筋肉は両足が地面についた状態での筋トレ(スクワットやデッドリフト)では鍛えることができません。
中殿筋を効率よく鍛えるには、バンドを利用したクラムシェルや、ピストルスクワットなどがあります。
その他にも大腿を上げる腸腰筋や股関節を外旋させる梨状筋などがあります。
スクワットばかりやっていると、これらの筋肉とのバランスが悪くなると考えています。
劇的な効果は望めないかもしれませんが、やることなくなったらやってもいいかと思います。
余談ですが、どくすくの知り合いで元円盤投げの選手で垂直跳び100cm跳べた人がいました。
彼はかなりのコアトレ好きで、自分で考えたオリジナルのコアトレをよくやっていました。
どくすくにもそのトレーニングを積極的にすすめてきました。
最初は、垂直跳び100cmも跳べてる人が言うことなんだから間違いないだろうと思ってコアトレしてましたが、よくよく話を聞いてみたらスクワット200kgを10回ぐらいできていたそうです。
いや、それはほぼ間違いなくそのおかげでジャンプ力があったんじゃないのかと思ってしまい、コアトレをやめました(爆
正攻法⑧ ジャンプフォームの改善
最後に一番改善したらジャンプ力が上がり、かつ一番難しいと考えるのがジャンプフォームの改善です。
つまり、最適な跳び方をするのが一番跳べるだろうというお話です。
ジャンプにはそもそも何個か種類があります。
バーティカルジャンプ・バーティカルリープ・ランニングジャンプなどなど
その一個一個に適したフォームというものがあるはずです
よく黒人は股関節メインでジャンプしており、日本人は膝関節メインでジャンプしていると言われています。
では、日本人も股関節メインでジャンプすればジャンプ力が倍増するのかというと自分はそうは考えていません。
人によっては劇的な改善が望めるでしょうが、そもそも日本人の骨格と黒人の骨格は全然違います。
長管骨の長さがそもそも違いますし、筋肉の付き方質(速筋と遅筋と混合筋の割合)も全然違います。
日本人が黒人の跳び方を真似してもなかなか思うような結果を得ることはできないと考えています。
もちろん今のジャンプが自分の骨格にとって最適か?と問われたらおそらく違うと答えますが、なかなか最適な跳び方を調べるのは難しいです。
ジャンプフォームの改善は、ジャンプに関してめちゃくちゃ知識があり経験のあるトレーナーについてもらうしかほぼできないと思います。
そんなトレーナーはこの世に数えるぐらいしかいないでしょうし、自分の周りにもいません。
自分自身がそのトレーナーになるしか無いので、ひたすら勉強あるのみです。
裏技 PAPなど
サムネイルだけつくりました。
実はジャンプ力をあげる裏技というものも何個かあります。
その紹介は、後日に回そうかと思います。
まとめ
ジャンプ力に伸び悩んだのなら・・・
- 高重量のクォータースクワット
- 本格的なプライオメトリクス
- ジャンプアタック
- 減量の中止
- 相対的に弱い筋肉を探す
- 柔軟性の向上
- マイナーな筋肉に目を向ける
- 最適なジャンプフォームの探求
感想
減量終わってボースハンドダンクできなくても、この8つの武器があればまだまだジャンプ力が伸びる余地があるでしょう。
この中で、やれば間違いなくジャンプ力が伸びると考えているのはプライオメトリクスです。
BMIが23を切ったら(体重が76kgを切ったら)やり始めるかもしれません。
ジャンプフォームの探求に関しては、趣味で続ける程度です。
人様に教えられるほどになるには、よほどのことがない限り無理そうです。
自分の体験談ならお話できますけど。
最後に一言
これ以外にもジャンプ力が上がる方法があれば是非教えていただきたい!